2022/04/27 12:49


ヴィーガン歴の長い3人の女性に、植物性の食事に切り替えた経緯や、この食生活の変化で大変だったなどを、これからヴィーガンになろうと思っているあなたへのおすすめを聞いてみました。
前回のブログでは、腸内環境を良くするためには、できるだけ様々な植物繊維を食べることが大切で、1週間に30品目以上の植物性食品を摂取することが望ましいということについて紹介しました。。初めて植物性の食事に挑戦するあなたへ、そして、ヴィーガンに挑戦して続かなかったあなたへ、3人のヴィーガン女性へのインタビューをお届けします。ヴィーガン生活をしているだけでなく、ヴィーガン生活をしている人のモチベーションを高める活動をしている3人です。彼女たちの体験に刺激を受けてみましょう。
ソニア・マクランスカー(Soňa Makranská)の場合
ソニアは、友人のペトラと経営するヴィーガン・ビストロ「シンプリー・ヴィーガン」の共同経営者です。ヴィーガンの食事はバラエティに富み、健康的で、色鮮やかで、風味豊かであることを、彼女は料理を通して人々に伝えています。彼女のインスタグラム@simply.vegan.kitchenに掲載されている写真を見れば、一目でそのことが納得できるはずですのでぜひ御覧ください。

ヴィーガンになったきっかけはなんでしょうか?
まず10年ほどベジタリアンの生活をしていたんです。その後にヴィーガンになりました。ヴィーガンの食事で感じることはとても自然で、軽さ、軽快さでしょうね。それに倫理的な深みもありますね。というのも私は主に動物のためにこの仕事をしているからです。食事の束の間の楽しみのために、動物を犠牲にするということには抵抗がありますから。最初は、添加物入りの化粧品や薬物を生活から排除するようする自然な生活を続けていく過程で、ヴィーガニズムが私の生活に不可欠なものとなっていきました。
植物性食生活への移行はどうだったのでしょうか?計画はあったのですか?変更するまでにどれくらいの時間がかかりましたか?
私は15歳で肉を食べなくなったんです。計画は特に無くてノープランですね(笑)。動物を救い、その活動を啓蒙するのが唯一の素朴な計画でしょうか。まず断酒をしたのですが、その後に何年かして、自分の生活が他人の良い見本になることが良いことだと思ったんです。完全な植物性の食事に切り替えるまでの過程は徐々に、という感じですが、やっていく最中でいつも「これが自分の居場所なんだ」と感じるようになったんですね。最初は努力が必要でしたが、得られたメリットに比べれば、本当に小さな努力だったと思います。

一番大変だったことは何ですか?
一番大変だったのは、最初のうちは周囲の理解が得られなかったことですね。何年も自分の道を歩んできました。変化は徐々に現れ、完全に植物性の食事になるまで、いつどのように変化したのか、というのは具体的にははっきりしないのですが。自分の内なる声、体の声に耳を傾けるようにしています。私の唯一の後悔は、もっと早くヴィーガンなっておけばよかったということですね。
これからヴィーガン生活を検討される方へのアドバイスもお願いします。
重要なのは、常に意思を持ち、価値観とそれを選ぶ理由を持っていることですね。どんな理由であれ、より多くの植物性食品を食生活に取り入れること自体が、確かな健康への大きな一歩であり、自分の体、地球、動物、そしてそれに付随するすべてのものへの思いやりとも言えますよね。私にとってのヴィーガンは、単なる「ダイエット」ではなく、「ライフスタイル」です。ヴィーガンになる気がなくても、ヴィーガン由来の新しいレシピをぜひ試してみてください。新しい味、新しい風、そしてもしかしたらあなたの人生に新しい視点をもたらしてくれるかもしれませんよ。
ニコレータ・コヴァチョヴァー(Nikoleta Kováčová)の場合
NikoletaはRaw Daughterという名前でも知られています。
彼女はブログ(www.dcerka.sk)とインスタグラム(@surovadcerka)、そしてYouTubeチャンネルでもヴィーガンについて発信しています。彼女はスロバキア料理をヴィーガン仕様にして紹介する料理本『Slovegan』を2巻出版しています。

ヴィーガンになったきっかけは?
モデルの仕事をしていて、それと並行してヴィーガンになりました。タイミングは仕事でインドに3ヶ月間滞在したときです。最初の動機は、インドで手頃な価格で健康的な食事ができるものを探すことでした。インドではヨーロッパの食べ物が手に入りにくく、特にモデルたちがもらう「お小遣い」ではそれが高価なため、必要に迫られてのことだったんです。また、一方で、文字通り道路に転がっているような市場で肉を買うのも好きではありませんでした。結局、その滞在中に私の状況・行動・食事が変わっていって、食について真剣に考えるようになったんです
植物性食生活への移行はどうだったのでしょうか?計画はあったのですか?この変化を実現するために、どれくらいの時間がかかりましたか?
私の場合はかなり急な転換でしたね。1週間かけてドキュメンタリー番組を見たり、ヴィーガンに関する本や資料で、英語でオンライン公開されているものを読みあさりました。そして、もう後戻りはできなくなって(笑)。夕方から朝にかけて、動物性食品を一切カットしました。新しい環境では、ヨーロッパの食料品がそもそもないので楽でしたが、戻ってからは一からやり直しでしたね。でもヴィーガンに慣れ親しみながら、食事を調整していくだけでした。出だしは早かったけど、最終的にコツをつかむまで何カ月もかかったのは確かですね。

一番大変だったことは何ですか?
特に旅先では、どこかで食べられるかどうかという不安が一番つらいかもしれません。本当にお腹が空いたままだったり、バナナだけだったりすることもありましたが、今はだいぶ改善され、また、旅行のたびに非常食を持っていくようになりました。
ちょうどこの変化を考えている人へのヒントを教えてください。
一番良いアドバイスは、少しずつ始めることですね。そして自分に過大な期待をしないこと、そして自分に優しく、そして自分を理解することです。私は、ある日突然に始めたのですが、少なくともその前の1週間は、ヴィーガンについての本を読んだり、教育を受けたりしていました。例えば、乳製品を抜き、植物性の代替品に置き換えることから始めるなど、食生活を変える際には段階を踏むとよいですね。そして次は肉に移行し、肉の代替品を試します。ヴィーガンレストランに行き、新しいレシピに挑戦するのも良いことです。レストランでは毎月多くのヴィーガンチャレンジが作られていて、適応するための時間とアイデアを与えてくれますから。突然の食生活の変更で、突然何を食べたらいいかわからない、家に食べるものがない、となったら、本当にヴィーガンの食事はできないし、維持できないからですね。
バルボラ・キシュコヴァー(Barbora Kyšková)
バルボラは自身のブログ(www.rebarbora.blog)でヴィーガンレシピを紹介し、インスピレーションを与えています。一般向けに開催している料理教室では、簡単で手軽な料理の作り方だけでなく、ヴィーガン食に欠けてはいけないもの、食料品の買い出し場所、食事計画の時間短縮など、初心者から上級者までヴィーガンにとって重要なことを教えています。

ヴィーガンになったきっかけは?
とてもゆっくりと自然にヴィーガン食に切り替わりました。10年ほど前にベジタリアンを始め、4年ほど前にビーガンになりました。その頃、娘のソフィアが生まれたこともあり、健康だけでなく、より倫理的な観点からヴィーガンにアプローチするようになりました。
植物性食生活への移行はどうだったのでしょうか?計画はあったのですか?
最初はちょっと大変でしたが、それは一夜漬けで飛び込んだからですね。最初はベジタリアンから、そしてビーガンに移行していきました。ですから、もし誰かが従来の食事から菜食主義に移行するのであれば、私はいつも徐々に行うことをお勧めします。計画性はなかったんですが、料理をしたり、レシピを考えたりすることで、私自身も楽しくできました。素晴らしいのは、新しい食材、新しい味を発見できたことです。それは大きな充実感でした。

この変化を実現するために、どれくらいの時間がかかりましたか?
かなり抜本的に変えたので、1週間もかからなかったですね。それからさらに、食事やレシピを構築するプロセスは、実はそれ以来ずっと続いている旅のようなものです。いい意味でです。
一番大変だったことは何ですか?
おそらく、娘が生まれたときに対処していたことくらいですね。
ちょうどこの変化を考えている人へのヒントがあれば教えてください。
初日に普通の食事からいきなり植物性の食事に切り替えたくはないでしょう。自分に時間を与える。親しい人には、なぜこのような決断をしたのかを説明し、「あなたが決めたことだから受け入れてほしい」とお願いしましょう。ヴィーガンの食事がどうあるべきかは、どこにでも書いてありますが、実際にどうすればいいかは、あまり書かれていません。私はそれを人々に伝えようとしています。今は簡単なレシピを見つけることができる、刺激的なブログがたくさんあります。ただ、あまりに多くのインスピレーションを受けても、圧倒されてしまうので、いくつか参考になるものがあれば良いと思います。
インタビュー: ペトラ・ヴァガスカ(Petra Vagaská)
写真:各人のBlogより